昨日バリスタさんからいただいた質問です。
このバリスタは海外でバリスタを経験しており、今は日本で働いてるそうです。
そんな彼女からいただいた質問
日本ではプアオーバー(ドリップ)でペーパーフィルターを濡らす店と濡らさない店がありますが、どちらが正しいのでしょうか?
確かに最近は濡らすお店が増えてる印象がありますね、でもなぜなんでしょう...
濡らすという行為に限らず、すべての行為には意図があり、仮に「何気なくやってる」「やらなくてもどっちでもいい」など意図が不明、もしくは無いのなら、その行為は無駄でしかなく、無くすべきだと考えています。
というわけで、ペーパーを濡らす(リンス)という意図、理由から探ってみたみたいと思います。
濡らす理由:
- ペーパーのパルプ臭を取り除く
- ドリッパーのリム(溝)にフィルターを密着させる
- ドリッパーを温める
- サーバーを温める
こんな感じでしょうか。
では、それぞれの理由を解説していきましょう
1.ペーパーのパルプ臭を取り除く
メリット:
無漂白のフィルターや、その他の資源混入りフィルター(コットン、ケナフ、バンブー etc...)など多くのフィルターが存在する中で、状況によりパルプ臭がする場合があります。
もし興味のあるかたは、一度フィルターをお湯で濡らした液体を味見してみることをお勧めします。
デメリット:
白く漂白されたペーパーフィルターでパルプ臭はほぼ出ないので、濡らすという動作時間を考えると必要ないと言えるでしょう
2.ドリッパーのリム(溝)にフィルターを密着させる
メリット:
事前にお湯で濡らすことで、ドリッパーの溝とペーパーフィルターの間に膜ができるようです。それにより抽出効率をあげることができます。
これは成分が出にくい浅煎りの豆にはメリットが大きいと言えるでしょう
デメリット:
上記のように膜ができることで、炭酸ガスの抜け道が遮断されることが懸念されます。従ってガス抜き、蒸らしの時間に影響が考えられます
これは成分が出やすい深煎りの豆にはデメリットが大きいと言えるでしょう
3. 4.ドリッパーを温める、サーバーを温める
どちらも直接効果ではないですが、提供温度が下がる冬場などは特に温めるべきです。またドリッパーのみを温めるのは非効率なので、ペーパーも合わせて温めることによるメリットはあってもデメリットはなさそうです。
以上のことから
ペーパーを濡らす場合は
- 無漂白のペーパーフィルター
- 浅煎りのコーヒー
この2点がポイントではないでしょうか
ちなみにRIO COFFEEでは
サーバーを温める
ドリッパーを温める
浅煎り豆を抽出する
ルーティンを揃える
以上の理由からリンス(濡らす作業)しています。
今回に限らずですが、これだから正解というのは無いものだと思います。
なので皆さんもまずは検証してみてくださいね
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バリスタトレーニング /コーチング