好みのコーヒーを見つける5つの法則
コーヒーは好きだ コーヒーが飲みたい 最近COFFEEに興味がある しかし…
どれを選んだらいいのかよくわからない
これほんとよく聞くお声なんです、お客様の内なる声ですよね 。今回はこの方法を店側の視点からお伝えしてみたいと思います。 簡単と言いながら実は…長文になります、先に謝っておきます。 みなさん気楽について来てくださいね
-目次-
- コーヒーとの出会いは、お見合い
- 入口と出口を決めよう
- コーヒーの味覚要素は酸味と苦味
- 味覚と焙煎度合の関係
- お店選びは質選び
1.コーヒーとの出会いは、お見合い
もしあなたがお見合いをするとしたら?
恋愛には運命の出会いがあるかもしれません。しかしお見合いには運命や偶然の出会いは求めませんよね 。具体的な相手、パートナーとしての条件を求める。
そうなんです、このパートナー=コーヒーとイメージすると 年齢=ブランド 年収=価格 性格=キャラクター のようなイメージで置き換えてみてください。 このお見合い条件を成立するうえで重要なのが仲人さんですが、仲人の役割を果たしてくれるのがコーヒー店の店主というわけです。
ちなみにネットショップならオンラインマッチングという仕組みでしょうか さてマッチングが成立するうえで大切なのは
①パートナーに求める条件を具体的に提示すること
②自分のプロフィールを伝えること
では具体的にに整理しながら進みましょう
2.入口と出口を決めよう
イメージがつかめれば次は実行です “己を知る”の部分を具体的に落とし込むのが“入口と出口を決める”ということ。入口とは何かというと「なぜコーヒーを飲むの?」ということ、言い換えれば目的とも言えると思います。
- 美味しさを満喫したい
- 眠気を覚ましたい
- なんとなくただの習慣
- ケーキを美味しく食べたい
次に出口ですが、これは飲むことによって得られる対価や結果のことです
- 優雅な時間を過ごしたい
- 仕事の効率を上げたい
- 豊かな生活を実現したい
とにかくこうして己を知ることで、結果として次のステップでわかりやすくなると思います。 またこのポイントを押さえておくと、次の器具編で理解しやすいと思います
3.コーヒーの味覚要素は酸味と苦味
コーヒーの味わいって表現難しいですよね。これはほぼ全ての方がぶつかる壁ではないでしょうか “あぁ〜この味じゃないんだけどなんて表現したらいいの〜〜” みたいな経験を私も若い頃はよく思ったもんです。
ではコーヒーの味覚を少し掘り下げてみましょう
突然ですが五味って聞いたことありますか? 味覚は大きく五つの要素で成り立っていてそれぞれ相関があります 。
酸味・苦味・甘味・塩味・うま味 の5つで成り立っています。
渋味や辛味などは直接味を検知する受容体(味蕾という舌の細胞)を通さず口腔内全体で検知すると言われているので対象外となります。 (*アーユルヴェーダや五行 など分野によって多少の違いますがここでは本題ではないので触れません)
ではこの5つの味のうちにコーヒーに関連する味覚は?
正解は酸味と苦味、そして甘味です。
意外かもしれませんがコーヒーに成分上の”うま味”は検出されていません。 でもタイトルでは酸味と苦味となってることに気づいたあなた、さすがです 。
甘味のあるコーヒーとはどんな印象をお持ちですか? では質問です、あなたがイメージする甘いコーヒーとは
・酸味と連動したフルーティな甘さ
・苦味と連動したチョコレートや焦がしたキャラメルのような甘さ
どちらかに該当するでしょうか?
おそらくただ甘いだけのコーヒーは”おいしい”とはならないのではないでしょうか
これでわかりましたね、あなたの好みの傾向が
①酸味が好きか
②苦味が好きか
どちらなのかを自覚できれば、自ずと次の選択ができてきます。 但し、ここで厄介な問題があるのです。それは多くのコーヒーラヴァーは酸味が苦手だと思っているのです。
初めてご来店のお客様がまずオーダーなさる一言
“酸味が少ないコーヒー下さい” “酸っぱくないのはどれですか”このようにお尋ねされます。このことは前回のFAQでも記載した通りです。
当店で実際にリサーチしたことがあるのですが、約8割の人が酸味が苦手、嫌いだとおっしゃいます。
仮に酸味が苦手だとすると、必然的に苦味が好きということになるのですが…. 実際にはそうならない方が多数いらっしゃいます
- 酸味も無くて
- 苦味も無い
- おいしいコーヒー
これは非常に難しい選択です。 何と言っても
味が無いのですから幾つか考えられるとしたら
①コーヒーを飲んでいる行為を楽しんでいる
②コーヒーの触感を楽しんでいる そしてもう一つ
③酸味が嫌いと思っているだけで本当は好き
酸味の質の話は最後に置いておくとして、次は酸味、苦味と焙煎の話です
4.味覚と焙煎度合の関係
この項目はすごく簡単なので安心してくださいね
酸味と苦味は鮮度や品質以上に焙煎度合で変わってきます 焙煎が
・浅煎り=酸味がある
・深煎り=苦味がある これだけです。したがって
苦味が好き=深煎りの豆から選択 逆に
苦味は好きじゃない、けど酸味はわかんない=浅煎り、中煎りから選択
シンプルに初めはこれだけで大丈夫です。
5.お店選びは質選び
さぁ最後の項目です。 ご自身がコーヒーを飲む目的を理解し酸味、苦味が好きかどうかがわかり、その好みに見合った焙煎度を知ることで、ほぼ自分にとって最適な好みのコーヒーに巡り会えるはずです。
さぁ最後は味覚の質にフォーカスしてみましょう
3.の項目で酸味と酸、酸っぱさの違いは理解頂けたと思います。
ズレを起こさないための重要な要素が
酸味の質、コーヒーの質です
コーヒーは嗜好品なので質と言っても好みじゃないの” と思われるかもしれません、確かに最終的には好みです。 でもその好みがわかんないから迷ってらっしゃるはず。
では具体的にどうすればいいのか?
まずはクチコミを信用してみましょう、但し少しだけ注意が必要ですが…
〇〇のコーヒーはおいしい
〇〇さんがオススメしていた
〇〇の雑誌に載っていた
このような〇〇は信用しつつも、最終的な購入や注文段階では
- “ブレンドください”
- “おすすめください”
- “人気なのはどれですか”
と注文するのではなく
- “苦いのが好きなんですけどオススメどれですか”
- “苦いのが嫌いなんですけどオススメどれですか”
- “フルーティなコーヒーが好きなんですけど”
というように具体的にリクエストしてみてください。
そうすればあとは仲人である店主やスタッフさんが、最適なコーヒーを提案してくれるはずです。
それでもコーヒーが合わなかったら… 抽出の問題 もしくは 質の問題、つまりそこのお店の考える品質とあなたの好みが合わなかったということだと思いますので、割り切って別のお店を探しましょう。
ただしここでも注意が必要です。 人間は体験を記憶する生き物ですから未体験の味覚には評価できないものです。 いくら高品質でも、いや高品質だからこそ初めての体験でおいしいのかどうかわからない場合があります。
高品質なスペシャルティコーヒーは
- ”爽やかな酸味”
- ”クリアな透明感”
があるので、時として物足りなかったり薄く感じやすいものです。
そんな時は一旦これまで馴染みのあるコーヒーに戻ってみてください。 そこで馴染みのコーヒーがおいしく感じたら、新しいコーヒーは合わない。 逆にこれまで馴染みのあったコーヒーがなんだか違う印象に変わったら、それは経験値が増えたことによる味覚の変化ですので、最初に合わなかったコーヒーをもう一度飲んでみてください。きっと今度はおいしく感じているはずです。
これまでが
酸味=嫌い だったとしたら これからは
この酸味は好き
この酸味は苦手 というように具体的な銘柄や豆によって自身の評価が変わってくるはずです。
またコーヒーをプレゼントする際に相手の好みがわからないという悩みも多いと思います、そんな時はどうするのか 当店では異なるタイプのコーヒーを2種類プレゼントしてみるのをお勧めしています。
焙煎度なら→浅煎りと深煎り
キャラクターなら→ブレンドとシングルオリジン
といった具合です。ぜひお試しください。
というわけで5つの法則でした
長文にお付き合いくださりありがとうございました。