今回はコーヒーの保存方法について
コーヒーのワークショップを行うと必ず質問に出てくるのがこの質問です。
それだけいろんな情報が溢れているってことですね
昨日も新たにご利用いただいたオフィスにコーヒーの簡単な淹れ方をご説明に上がっていたのですが、保存方法についてのご質問が真っ先に上がりました。
まず一般的な情報として候補に上がる温度帯は以下の3つだと思います
- 常温
- 冷蔵
- 冷凍
どの温度帯が最適なのか?私の結論としては
どれも正しい。と思っています、ではその理由と方法を説明していきます。
密閉
コーヒーは多孔質で外気を吸いやすい生鮮食品です。したがって大事なのは温度よりも外気に触れないよう密閉すること。密閉はキャニスターやジップロックなどの袋で結構です。
次に密閉され、さらに遮光された状態でコーヒーの持つ炭酸ガスが抜けるワンウェイバルブがついていると良いです。ただしバルブは一般家庭の場合は必須ではありません、プロのバリスタがエスプレッソで使用する場合はガスの状態までしっかり管理することが大切です。
温度
さて、では温度帯です。これを考えるのに重要なのは、コーヒー豆を
- どのくらいの期間で消費するのか
- どのくらいまめに管理するのか
この答えで変わってきます
例えば焙煎直後の新鮮な豆を購入して、一週間で飲みきる方と三ヶ月かけて飲む方では保存方法が変わることはご想像いただけると思います
次に鮮度の順で並べると優先順位はこのようになります
1.冷凍→2.冷蔵→3.常温
ただし上記の「どのくらいまめに管理するのか」ということを考慮すると、管理が簡単な順に並べると
1.常温→2.冷蔵→3冷凍
と変わるのです。以下それぞれのメリット・デメリットです
A.常温のメリット/デメリット
メリット: 使い勝手が良い、管理が楽、香りが楽しめる など
デメリット:長期保存に向かない(最大2週間程度)、季節で温度が変わる
B.冷蔵のメリット/デメリット
メリット:常温より長持ちする、比較的日常使いしやすい
デメリット:冷蔵庫内の匂いを吸いやすい、結露するリスクがある
C.冷凍のメリット/デメリット
メリット:冷蔵よりもさらに長期保存できる
デメリット:冷凍焼けしやすい、結露による劣化を防ぐため解凍が必要、抽出温度下がる
さて、あなたはA~C のどれを選択しますか?この答えは生活習慣や、性格、家庭環境などによって選択は変わるのではないでしょうか。だから「どれも正しい」のです
ではどうするのか?について私なりのベストな方法をお伝えしたいと思います。それは以下の3ステップです
- 日常消費は常温、それ以外は冷凍
- 常温がなくなる前の晩に冷凍庫から自然解凍(几帳面な方は毎日飲む分ごとに小分けして密閉し、個別解凍)
- 解凍後の豆を消費
例)家族で毎朝2杯コーヒーを飲む場合:
500gを購入し1日2杯分、今回は25g使用とします。そうすると
- 10日分250gは常温、残りの250gは密閉して冷凍する。
- 9日目の段階で冷凍庫から出して自然解凍、この時すぐに開封しないこと。
- 翌日からは常温で通常利用
いかがでしょうか。家庭で美味しく飲んでいただくには、お客様ごとの生活リズムに溶け込んだコーヒーライフを見つけていただくことなのだと思います。
ぜひお試しいただき素敵なコーヒーライフをお過ごしください